使わない土地は持っているだけで税金がかかるので、遊んでいる土地があるなら土地活用でお金にしたいと思うものですよね。一般的にはアパートなどを建てた賃貸経営などがイメージされますが、「狭すぎる狭小地」や「使いにくい変形地」などは利用するのが難しいでしょう。
そんな狭小地や変形地を持っている人の多くは「どうやって使うべきか」とその使い道に頭を悩ませたまま、利用できずに放置しているのかもしれません。でも、狭い土地でも変形地でも考え方次第では利用ができます。
そこで、今回は「狭い土地でも変わった形でも大丈夫!」、そんな土地の活用法のアイデアをいくつか紹介していきたいと思います。
小さい土地で人気の土地活用
狭い土地や変形地でも、立地がよければ「もう少し大きかったら…」と残念に思うものですよね。また、人通りの少ない住宅街や郊外に狭い遊休地があると遊ばせたままということも多いでしょう。
面積や形状がネックとなり、賃貸経営や駐車場経営などは難しいかもしれませんが、周辺の環境をリサーチしてニーズを満たしていれば「使い道がなかった狭い土地」を「収益を生む土地」に変身させることだってできるかもしれません。
そこで今回は、狭小地でも運営が可能な下記の土地活用の特徴について解説していきます。
- 看板
- 自動販売機
- コインロッカー
- 貸しロッカー
- 駐輪場やバイク置場
- コインランドリー
- 精米所
看板
狭くて建物が建てられなくても交通量が多く、人通りが多い場所なら看板設置に利用できます。
看板には、ショッピングセンターやコンビニなど店舗までの道筋や距離を案内する「野立看板」、広告を掲載している「広告看板」、夜間でも広告をアピールする「電飾看板」などの種類があります。
規模や内容によって設置するまでに時間がかかることもありますが、電気を使わない看板ならば、初期費用もあまりかからず比較的簡単に設置ができるでしょう。ただ、看板は一度立てたらOKということではなく、老朽化のリスクもあるので管理やメンテナンスも必要になります。
一般的には土地の所有者は「看板を立てるスペースを貸し出すだけ」なので、仲介する専門業者あるいは広告主側で看板の制作や設置にかかる費用を出すケースが多いでしょう。土地の所有者は「場所代」として月々の賃貸料を得ることができます。
自動販売機
畳に換算すると1~2畳程度と「狭小地」のなかでも極端に狭過ぎる土地は使い道に困るものですよね
そんな狭い土地で人気の土地活用法が「自動販売機」の設置です。自動販売機はほんの少しのスペースさえあれば設置ができます。ただ、購入するのは人なので、ある程度の人通りがある道路に面しているのが基本的な条件になるでしょう。
また、間口が広く奥行のないような横長の土地には、広い間口を活かし数台分横に並べて自動販売機を設置することもできます。いろんな飲料メーカーを並べ選択肢を広げることで、購入する側も買いやすくなり需要が高まるかもしれません。
自動販売機の設置は飲料メーカー側との契約内容によって違いますが、設置のための「場所代」が毎月の収益になることが多いです。月々の賃貸料だけしか入らないこともありますが、1本の売り上げに応じて利益が入るような契約スタイルにすることもできます。
「電気代の負担はメーカー側か?土地の所有者か?」、「商品の補充はしてもらえるのか」など契約内容のスタイルはケースバイケースなので、契約前にしっかり確認しておくことが大事です。
自動販売機はお金を入れるだけで冷たい飲み物や温かい飲み物が購入できるので、暑い夏や寒い冬には重宝します。立地が良ければ、期待以上の売り上げにつながることもあるでしょう。「狭い」「形が悪い」と諦めかけていた土地も思わぬ収入に結びつくと注目されている活用法です。
コインロッカー
コインロッカーの設置も狭い土地で注目されている土地活用法です。
荷物の一時的な保管場所として利用されるコインロッカーは、ショッピングや旅行などで荷物が多いときに気軽に利用できるので、使ったことがある人も多いのではないでしょうか。
一般的な住宅地にコインロッカーを設置しても需要はありませんが、駅の近くや大型店舗など周辺が買い物客で賑わっているエリアだと利用者も見込めます。また、休日にかなりの人が集まるような観光地や施設、イベント会場などの近くも需要が期待できる場所です。
近隣にお土産店や商店街があれば買い物をする人も多いですよね。荷物を持ったまま歩くよりも手ぶらが楽なので、一時的に荷物を預けるために利用する人も多いでしょう。スペースもそれほどいらず、自動販売機のように商品を補充する手間もないのが嬉しいポイントです。
貸しロッカー
コインロッカーは「一時的な荷物保管」を目的として利用する人が多いですが、貸しロッカーは「長期的に預ける」という目的です。大学や専門学校など学生が多いエリアは、衣類や教材などを預ける利用法もありニーズがあるでしょう。
設置するロッカーのサイズによっては少し大きなものも預けることができるので、一般家庭で季節物のアイテムを保管するのにも重宝される可能性があります。
利用者が確保できそうなエリアかどうかの見極めのために、ロッカー設置業者と相談のうえ検討してみるといいかもしれませんね。
駐輪場やバイク置場
建物建設が難しい狭小地や変形地は駐車場などに利用されるケースが多いのですが、車を通すことができないくらい間口の狭い土地は駐車場への活用は難しいです。そんな「狭い間口&長い奥行の細長い土地」は、間口が狭くても通行できる駐輪場やバイク置場にすることができます。
駅に近い、オフィス街から近いなどの好立地なら、自転車やバイク通勤の利用者も多く、需要が見込める可能性が大きいです。
駐輪場運営会社にすべてを一任する契約内容なら、管理も自分でしなくていいので楽に土地活用ができます。一方、自分で運営する方法なら、初期費用が高く運営に手間もかかりますが、毎月の収入を高めにすることもできるでしょう。
コインランドリー
狭い土地でも規模の小さいタイプならコインランドリー経営をすることができます。
賑わう繁華街の遊休地はもちろんですが、閑静な住宅街でも立地的にはそれほど問題にならないことが多いです。初めの集客さえできれば固定客へ繋がる期待もできます。特に、アパートやマンションのような賃貸住宅の隣地などは条件的には適地と言えるかもしれませんね。周辺にライバル店がなければ、地域に密着した店舗となる可能性も大きいです。
個人での経営に不安があるという人は、フランチャイズ経営で運営や管理のアドバイスを受けながらサポートをしてもらう方法もあります。
精米所
交通量も人通りも少ない住宅地にある狭小地や変形地は、一見使い道がなさそうに思えるかもしれません。そんな「住宅地」ならではの土地活用法としておすすめなのが精米所です。
スーパーで売っている袋詰めの白い米は精米済なので精米機は必要ありません。しかし、精米したての美味しいお米を食べたい人は、農家やお米屋さんから玄米を購入し「精米所」を利用することになります。精米するために遠くまで行くのは大変なので、コイン精米機が住宅街にあれば便利で利用者も期待できるでしょう。
精米所は、車1~2台分のスペースがあればできます。電気代を負担する必要がありますが、自動販売機を設置するケースと同じように土地の賃料として毎月の収入を得ることができます。
まとめ
土地活用において広い土地の方が活用例は多いものですが、狭い土地や変形地でも「活用できない」ということはありません。狭い土地や変形地は活用自体を諦めてしまいがちですが、持っているだけでも税金がかり「負の資産」となっています。30坪未満の狭い土地でも、アイデア次第でしっかり活用ができるのです。
今回はいくつかの人気の活用方法を紹介しましたが、運営したからと言って必ずしも安定した利益を生み出せるわけではないでしょう。事前に利用目的に合わせた周辺の動向をリサーチしておくことが大事です。どの土地活用法が最適なのかについては、立地の状況や運営していくスタイル、所有者の考え方によって変わってきます。
どんな方法で活用するにしても、不安なまま決断を急がない方がいいでしょう。必要であれば専門家やプロへの相談や情報収集を念入りに行い、最適な活用法を考えてみることをおすすめします。