土地活用の基礎知識や活用方法ごとの比較について

土地の活用というと、まず頭に浮かぶのは「賃貸アパート・賃貸マンション・有料駐車場」などにすることですね。他にも「高齢者向け賃貸住宅・戸建て賃貸・コンビニなどの商業施設」を運営するなどの方法があります。

では土地を活用すると、どのようなメリットがあるのかですが、まず「税金対策」があげられます。賃貸住宅を建築した場合、その土地の固定資産評価は1/6に軽減されるからです。ただし、大きなビルやマンションのようなものを建築した場合は、その規模にもよりますが1/3になります。また、相続税の軽減にもなります。

次に、安定した収入を得られます。しっかりした計画を立てて賃貸物件を建築しておけば、長期間にわたって安定収入を得ることが可能です。しかも、株式投資などの資産運用益よりも低リスクで安定した収入を得られるというところが大きなメリットです。

そして、賃貸物件が不足している地域でのアパート・マンション経営、介護施設の建築、病院や診療所の建設、保育園の建設などをすると、地域や社会に貢献することができます。

このような事例が、代表的な土地活用になります。また、土地の活用について、詳しく紹介しているサイともありますから、利用してみるのも良いと思います。

土地活用したいのはどんな土地?

土地活用をしたい土地や物件には、どのようなものがあるのでしょうか? そして、その土地や物件のオーナーの方は、どのような理由で土地を活用しなくてはいけないのか考えてみます。

空き家、空き地を有効活用したい

ご自分が所有している空き家や空き地があると、ただ固定資産税が発生するだけになります。つまり、資産価値はありますが、黙って持っているだけだと現金だけが目減りしていくことになります。

さらに、空き家になるともう1つ大きな問題を抱えることになります。それは、平成27年5月から全面施行されている「空き家対策特別措置法」により、固定資産税が最大で6倍になることです。空き家は地域にもよりますが、防犯・防災・衛生・景観の面を基準に、立ち入り調査をして不適切だと判断されると、それらに対する措置について、助言・勧告・命令がだされます。要するに、改善しなさいということを言い渡されます。

さらに、「特定空き家等」とみなされた場合には、固定資産税は最大で6倍になってしまいます。つまり、助言・勧告・命令を受け入れるにしろ、固定資産税が膨れ上がるにしろ、お金がかかることになります。

空き地にしろ、空き家にしろ、持っているだけで大金が出ていくことになりますから、活用しないわけにはいきません。

相続、譲渡された家や土地

親の財産である土地・建物を相続すると、必然的に相続税と固定資産税を支払う義務が生じます。また、理由は別にして、土地・建物を譲渡された場合でも、同じように税金の支払い義務が生じます。

確かに土地・建物は資産価値としての評価はありますが、そのまま放置しておくと多大な税負担額がのしかかってきます。つまり、不動産という資産は持っているがお金がない、というおかしな状態になりかねません。

このような場合、どうしても税金対策として、土地の有効活用を考えないとなりません。それが嫌だからといって売却したとしても、分離課税制度により国税と地方税が課税されます。小さい金額ではありませんから、せっかく売却できても、かなり減額されたような感じになります。

節税対策で土地活用したい

土地・建物には固定資産税と都市計画税が課税されています。固定資産税は、市区町村が決めた土地と建物の固定資産税評価額と、その利用状況に応じた課税標準額によって納税額が決められています。

固定資産税の納税額は、課税標準額の1.4%で、都市計画税は0.3%になっています。例えば固定資産税評価額が1億円だと仮定すると、毎年170万円の課税額になります。月額にすると、およそ147,000円という高額です。

しかし、この土地に賃貸物件を立ててしまえば、固定資産税納税の減額は最大で1/6になります。固定資産税評価額が1億円だと仮定すると、納税額は年額で約283,300円、月額にすると約24,500円に減じます。

大規模なビルやマンションを建てた場合には、固定資産税は1/3になりますから、納税額は年額で約567,000円に、月額に直すと約47,000円になります。

荒っぽい計算ですが、いかに節税対策が大切なのかということが、分かります。

農地、山林

農地や山林の固定資産税評価額は、一般の住宅地に比べるとかなり低額ですが、市街地に近いところ(市街化区域)だと割高になります。この場合、遊休地になっているとどちらも税負担と維持費がかかります。

やはり有効活用をしないと、税負担だけが発生してしまいますから、やがて持っていること自体が辛くなります。

農地だったら、そのまま田畑としてJAなどを通じて小作をする人や、趣味で農業をやりたい人に貸す(農業委員会に届け出や許可が必要)こともできますが、山林の活用は難しいです。

売却をするにしても、農地の場合は勝手に売ることはできません。山林のばあいは、驚くほど評価額が低い場合もあるので、売ることをためらってしまいがちです。

この場合、農地、山林ともに何らかの形で有効活用を考える必要があります。例えば、太陽光発電のソーラーパネルを設置するために貸すなどの方法だったら、農地、山林のどちらにも応用可能です。

土地活用の種類と特徴

土地を活用しなければならない理由は分かりました。しかし、土地活用の代表的な種類や、その特徴にはどんなことがあるのでしょうか。

土地活用の代表的な種類と、その特徴をみていきます。

アパート、マンションの賃貸経営、建築

所有地に賃貸物件のアパートやマンションを建てるのは、代表的な手法です。

この手法の特徴としては、長期間にわたって安定収入が得られることと、固定資産税の納税額が、最大で1/6に減額されることです。つまり、収入を得られたうえで、節税が出来るということになります。

ただし、初期投資額はそれなりにありますから、十分に計画を立てておかないと後で困ることもありますから、注意してください。

一戸建て住宅を賃貸にする

この場合、持ち家を賃貸物件にするわけですから、初期投資は限りなくゼロに近くなります。リフォームの必要があれば別ですが、せいぜい、ハウスクリーニング程度です。賃貸アパートやマンションと同じで、家賃収入が得られます。

ただ、リスクがまったくないわけではありません。ローンが残っていた場合など、入居者が決まらないと払えなくなることもあります。

また、入居者がご近所とトラブルを起こした場合や、火事などを出すケースも考えられます。さらに、居住権が発生しますから、居住者に落ち度がない限り退居してもらうためには、かなり手間とお金がかかることも考えられます。

駐車場経営、トランクルームの設置、運営

土地活用の中で最も手軽にはじめられるのが、駐車場とトランクルームです。どちらも、初期投資額は小さくて済みますし、利益率もまあまあというレベルです。それに、居住権が発生しませんからやめる時のリスクも、非常に少なくて済みます。

しかし、やはりリスクはあります。駐車場でもトランクルームにしても、料金を払ってくれないケースがあります。

この場合、車や荷物を勝手に処分することが出来ませんから、解決するまではスペースを無駄にすることになります。

老人ホーム、介護、医療、福祉施設を建てる

老人ホーム、介護、医療、福祉施設を建てることによって、いわゆる社会福祉につながり、地域社会に貢献していくかたちになります。

この為、社会福祉法人の認可を受けると、固定資産税は非課税の対象になることが大きな特徴です。

コンビニ、店舗、商業施設を建てる

このような商業施設を建てると、一般的な住宅よりも賃料は高く設定できますから、その分収入は見込めます。特に、市街地の中心部に近いとか、駅の近くのようにロケーションが良いと、賃料は更に高く設定できます。

しかし、賃貸住宅にみられるような、固定資産税の優遇措置はありませんから、その分納税額は高くなります。

しかし、商業施設の一部を賃貸住宅にすると全面積に対する比率で変わりますが、税制上の優遇措置を受けることが可能です。

民泊、Airbnbを運営する

空き家になっている持ち家を利用して、民泊、Airbnbを運営することも、収益を上げる手段になります。数年前から、円安の影響や食を含めた日本文化が世界的に認知され、民泊、Airbnbのホストが増え始めています。

また、数年後には東京オリンピックの開催がありますから、さらにホストの増加は見込まれます。

ただし、ホストを獲得するための競争が激化する予測がありますから、それなりに設備投資をする必要があることがリスクになります。

太陽光発電、農地として土地活用する

土地のある地域にも関係しますが、空き地を太陽光発電の基地にしたり、農地にしてしまうことで、収益を上げたり固定資産税を減らすことが出来ます。

太陽光発電の基地にしたとすると、初期投資が1200万円かかるとして、売電により利回りは年間約12%ぐらい見込めるという試算もあります。

また、初期投資をしたくなければ、太陽光発電をしている会社に貸し出して、地代をもらう方法もあります。この場合、20年程度の定期借地契約にしておけば、契約期間満了時にはまた別の土地活用を考えることが出来ます。

建物が立っていたところを更地にすると、減税対象から外れますから、いきなり税率は上がってしまいます。しかし、いったん農地にすることによって、再び減税の対象にできます。

いったん農地にすることで更地に対する課税率を、もとの住宅が立っていたときの課税率にすることが可能ですから、大きな節税をすることが出来ます。

さらに農地にしたら、JAを通じて貸し出したり、趣味の農園として人に貸して地代をもらえば、税金分ぐらいの収益を上げることは可能です。

ただし、再び宅地にするためには、かなり面倒な手続きが必要になりますから、そこは承知しておく必要があります。

土地の活用方法は何を基準に選べばいいのか?

土地活用の方法や特徴は分かったけれど、何を基準にして、土地活用の方法を選んだらいいのか、という問題があります。

代表的な選び方を上げて、その内容をみていきます。

予算や費用で選ぶ

土地活用をするにあたって初期投資が必要な案件と、あまり初期投資の必要がない案件に別れます。

この場合どちらを選ぶかですが、自己資金で考えるのでしたら、その予算内で済む案件を選ぶべきです。

また、借り入れを起こすにしても、事業展開しようとしているのなら別ですが、そうではない場合は費用面を考えましょう。

利回りで選ぶ

例えば太陽光発電の基地を運営しようとした場合、年間の運営利回りが12%程度あるという試算があります。しかし、問題はきちんと売電先を確保できるのかどうかです。

それよりも低い利回りでも、確実性のある案件があった場合、高利回りを選ぶのか、多少利回りが低くても確実性で選ぶのか、よく考えて決定しましょう。

その後の転用性で選ぶ

コンビニなどに土地を貸した場合、だいたいの場合は20年の定期借地契約になることが多くなります。

このケースだと、契約期間が終わると、また違う土地の活用方法に転用できます。

相続対策として選ぶ

相続税対策として代表的な方法は、賃貸マンションを建設してしまうことです。このケースですと土地・建物の評価は、土地は80%、建物は40%の評価額になります。そして、建設にかかった費用の借り入れは、相続評価額から差し引くことが出来ます。

小さい土地(狭小地)でできる土地活用

10坪以下の小さい土地の活用法ですが、代表的なものが2つあります。

1つは立体駐車場です。車2台分のスペースがあれば、6台分駐車できる機械を入れることが出来ます。駐車場の料金が高い地域でしたら、十分に可能な手段になります。

2つ目は、ガレージ仕様にして、高級車のオーナーを狙います。露天駐車を嫌うような車に乗っている人でしたら、高くてもセキュリティー面や対候性のある駐車スペースを求めるからです。

大きい土地(広大地)でできる土地活用

こういうケースは、3つの活用方法を併用することが、ベターな選択肢だといえます。その為には、土地を3分割して考えましょう。

1つは、賃貸物件を建てて、安定した収入を得ることです。2つ目は、土地自体を定期借地契約で貸すことです。そして3つ目として、売却をすることです。

賃貸住宅は将来的に安定した収入を得られますし、定期借地契約の部分は、時期が来れば別の活用方法に転用できます。さらに、土地を売却した利益は、相続税に充当できます。

このように、土地の活用方法は、ケースバイケースです。ご自分の場合、どんなケースにあたるか、見極めて活用しましょう。土地活用のサイトを利用することも、1つの方法です。

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