売れない土地を手放したい!何とか処分する方法

親族の死去とともに発生するのが相続権です。しかし必ずしも相続できるものが資産価値のある有益なものとは限りません。

特に活用できず放置されたままの土地などの不動産ともなれば、利用価値がない上に、固定資産税や土地計画税の支払いも必要になります。

当然ですが、そのような土地を欲しがる人は少なく、処分したくても処分できずに税金だけを支払う羽目となっているケースは少なくありません。そこで今回は売れない土地をどう処分すればいいのか、その方法について詳しく解説していきます。

売れない土地の対策方法

どうせ売るならできるだけ高く売りたいと考えるのは当たり前の話ですが、そこにこだわってばかりではいつまでたっても売れずに税金だけを支払う羽目にもなりかねません。

長期的に税金を支払うならば売却額を下げてでも早めに売ってしまった方が得だったと後悔することにもなりかねません。

そこでまずは売れない土地を早く売却するための対策方法について考えていきたいと思います。その対策方法として挙げられるのは下記の4つです。

  • 不動産会社との計画を見直す
  • 売り出し価格を見直す
  • 土地の文筆を検討する
  • 土地管理を見直す

それではこれら対策方法について詳しく解説していくことにしましょう。

不動産会社との計画を見直す

いつまでたっても土地が売れないと不動産会社は本当にちゃんとやってくれているんだろうかと心配になる人も少なくないでしょう。

そんな時にはいっそのこと不動産会社を変えてみるのも一つの手です。その際にまず確認して欲しいのは売却対象の不動産が依頼先の得意とするものかどうかです。不動産会社は得意として扱う物件に違いがあります。

マンションやアパートなどの賃貸物件を得意にしているところもあれば、土地の売買を得意にしているところもあるといったように、専門に扱う不動産には違いがあります。

相続等で引き継いだ不動産の場合住んでいるところとは全く違った場所であることも多く、とりあえずこの不動産会社にといった感じで選んでいるケースが多く見られます。結果的にその会社は、土地の売買が不得意だったというケースが多々見られます。

早く不動産を売却するにはその不動産に強く、中心に扱っている不動産会社でなければなりません。まずはこの不動産会社選びを見直すことをおすすめします。

そしてそれと同じく見直して欲しいのが不動産会社との媒介契約です。

媒介契約によって不動産会社の対応が違ってくる

一般的に不動産売却は不動産会社に依頼することになるのですが、その依頼時に必要となってくるのが下記3つの媒介契約で、どの契約であるのかによって不動産会社の対応は違ってきます。

  • 一般媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 専属専任媒介契約

大きく区分すれば複数の不動産会社と契約できるのが一般媒介契約で、1社に専任するのが専任媒介契約と専属専任媒介契約です。

そして依頼中に自分で売却先を見つけた場合、不動産会社の媒介なしで直接売却できるのが一般媒介契約と専任媒介契約で、必ず不動産会社の媒介が必要となるのが専属専任媒介契約となります。

以上のように「一般媒介契約→専任媒介契約→専属専任媒介契約」といった順で不動産会社が得られる仲介料の確実性が違ってくるので、不動産会社の対応が違ってくるというわけです。

売り出し価格を見直す

不動産会社の仲介料は売却額が高いほど多くなってくるので、できるだけ高額売却としたいというのが本音です。しかし、いつまでたっても売れないという状況であれば、売り出し価格が相場と一致していないことが原因である可能性も出てきます。

下記のような点において危惧するところがあれば不動産会社と話し合って、売り出し価格を見直してみる必要も出てくるでしょう。

  • 売り出し価格が周辺相場とマッチしているか
  • 購入時の税金や手数料を考慮した価格帯となっているか
  • 利益目標の高い価格設定となっていないか
  • 自分が購入したいと思う価格帯となっているか

どうせ売るなら高く売りたいというのは当たり前でしょうが、自分の収益が高いということは、相手の利益が低くなるということです。買い手からすればその不動産は数ある購入候補の一つでしかありません。

いつまでも収益目的を前面に出しても、売れなければ税金支払いだけが発生します。

この点をよく考慮して収益目的ではなく、維持費支払いからの開放という観点を持てば、売り出し価格の見直しも出来やすくなり、買い手からも買って得する不動産となる可能性は高くなってくるでしょう。

土地の文筆を検討する

事業利用する場合には広大な土地の方が好まれますが、個人の場合には広すぎると敬遠されることになります。国土交通省が掲げる居住水準において「健康で文化的な生活をおくる上での最低水準」とされる最低居住水準は下記のとおりです。

  • 3人家族 40㎡(約12坪)
  • 3人家族 50㎡(約15坪)

また理想とされる誘導居住水準は下記のとおりです。

  • 3人家族 100㎡(約30坪)
  • 3人家族 125㎡(約38坪)

戸建て住宅の坪数は都道府県によって大きな開きはありますが、その全国平均となれば280㎡(約85坪)程度と言われています。よって、売りたい土地が330㎡(約100坪)となれば買い手が制限されることになってくるため、分筆して売却した方が買い手を広く募集することができます。

平均坪数が100坪を超えているという都道府県もあるので、一概には結論づけられませんが、持っている土地の都道府県によっては広すぎると事業目的にしか活用できないというケースは少なくありません。広大な土地の場合には分筆の検討も有効な対策方法となってくるでしょう。

土地管理を見直す

買い手にとってまず重要となってくるのが見栄えです。特に空き地の場合には放っておけばすぐに雑草だらけとなり、見るも無残な状態となってしまいます。

そうなれば買い手目線は間違いなく悪いものとなり、購入後の整地にも費用がかかってくるなど悪いことばかりを連想させることになります。土地が自分で手入れできる近隣にあるならば問題ありませんが、手入れできない遠隔地の場合には管理できない荒れ果てった状態となっているケースが多々見られます。

どちらにしても土地管理を自分で行うには無理があるので、年間数万円の費用はかかってきますが、管理委託費用を支払ってでも土地管理をきっちりと行い、買い手目線から見て悪い印象を抱かせないことをおすすめします。

売れない土地を処分する方法

またいろいろとやってみたけど全く買い手がつかなかったというケースも少なくありません。活用目的もなく売却もできない土地を保有していると、その維持費用だけが年々かさみ、主勇者の損失は少しずつ広がってしまいます。

税金等の年間維持費が10万円だとすれば、10年で100万円、20年で200万円というお金が出ていく状態が続くだけです。そうなった場合には売却を諦めて、土地を手放す方法を捜すのも一つの手となってくるでしょう。

寄付できるのか

売却できない土地を処分する方法としてまず考えられるのが寄付です。寄付する候補先として考えられるのは下記のようなところが挙げられます。

  • 国や自治体
  • 自治会や町内会
  • 個人や法人

それではこれら候補先への寄付ができるかどうかを見ていきましょう。

国や自治体

もう住んでもいないし、土地活用もできない土地だから国や自治体に返してしまえばいいのではと考える人は少なくないでしょう。しかし、国への寄付は行政目的で利用できるものでなければ寄付を抑制することが閣議決定されており、自治体への寄付も同じ理由から困難なのが実情です。

自治体によっては空き家の防災、防犯目的で土地建物の無償譲渡を受け付けている長崎市のような例も見受けられますが、基本的に寄付を受け付ける義務もないため、何ら利用目的のない不動産の寄付を受け付けてくれるところはありません。

自治体にとって固定資産税は財源の半分を占める重要な税収となってくるため、無くしたくないというのが正直なところです。しかも、寄付を受け付ければ管理費の発生による余分な支出が発生することになります。国や自治体に寄付が叶うのは行政利用ができる場合のみと考えておくべきでしょう。

自治会や町内会

自治体や町内会への寄付は税制優遇が受けられ、通常発生する譲渡所得税が免税されるため、寄付を受け入れてもらえる可能性は十分に考えられます。

しかし、土地の所有には個人なら個人登記、法人なら法人登記というように登記が必要となってくるため、個人でも法人でもない自治会や町内会が登記をするためには、市町村長に地縁団体としての認可を受けていることが条件となってきます。

地縁団体とは地方自治法に定められた条件をクリアし、認可を受けることで法人格を得ている団体や組織です。よって、すべての自治会や町内会が地縁団体としての認可を受けているわけではありません。

国や自治体への寄付を考えるよりは随分と可能性の高いものとなってくるでしょうが、まずは寄付する自治会や町内会が地縁団体の認可を受けているかどうかを確認するようにしてください。

個人や法人

一般的に活用目的の低い土地であっても、近隣に住む人にとっては違う場合も出てきます。合筆して土地を広くして家を建て直したいとか、客人用のゲストハウスを持ちたいと考える人はいることでしょう。

最終的にはこのような個人への寄付が土地を手放すことができる確率が高くなります。しかし、寄付でも不動産の評価額が110万円を超える場合には資産が増えることで贈与税が発生するので、この点は両者でよく話あっておく必要があります。

また近隣が病院等の公共施設であったり、商業施設のある商業地の場合には、寄付ではなく購入してもらえるケースも考えられます。施設の拡大や駐車場としての転用など利用目的があれば不可能ではないでしょう。

しかし、営利目的がある土地ならば、すでに売却の話が出ているでしょうから、余程のことがなければ期待できる話ではありません。しかも、法人が寄付を受けると下記のような税金や、その後の税負担が発生することから、タダでいいからもらってくださいではすんなりと引き受けてはもらえません。

  • 不動産取得税
  • 登録免許税
  • 受贈益

よって、法人よりも個人への寄付の方が確率は高くなってきます。

物納とは

相続財産が高額な場合、一括で相続税が支払えないというケースは珍しいものではありません。その場合には分割納付とすることができるのですが、一括支払いも分割納付もできないという場合に利用できる納税方法が物納です。

物納とは相続財産の相続税を相続財産そのもので支払うという、特例中の特例となる納税方法と言われています。よって、相続したはいいが活用できず、売却も叶わないという不動産を処分するにはおすすめ方法とも言えるでしょう。

しかし、物納として認められる不動産は国が管理または処分できるものに限られ、その相続税がどうやっても支払えないという条件をクリアする必要があります。よって、必ず利用できる処分方法とは言えません。

また納税期限までに物納する不動産の種類や価格が記載された物納申請書を税務署に提出する必要があるため、物納できるのは相続後すぐの不動産に限定されます。この点からも処分に困った土地を抱えているのでどうにかしたいという人には不向きな方法となってきます。

まとめ

活用できない土地を抱えて困っている。どうにか処分できないものだろうか、ただでもいいからもらって欲しい。そう考える人もいるでしょうが、今回解説したように寄付という処分方法は困難なのが実情です。

どうにか売却できる方法を探ることが一番の最善策と言えるでしょう。まずは抱えている不動産になぜ買い手が使いないのか、今回紹介した対策方法をもとに、その原因を不動産会社とともに再検討する必要があるでしょう。

活用できない不動産は維持費にお金がかかるだけです。買い手が付く手段を模索して、早めに売却できるようにしてください。

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