土地活用の利回り(収入)の目安はどれくらいなのか?

土地活用の利回り(収入)の目安はどれくらいなのか?

土地活用を始める際に、気にしなければいけないのが「利回り」です。利回りを理解せず土地活用に手を出しても、上手に利益を得ることはできません。

利回りとは、土地活用の際に初期投資した金額に対しての利益額を数値化したものです。多くの利益を得たいのであれば、高利回りの活用法を知り経営していく必要があります。特に借入資金にて土地活用を行う時には、利回りの計算を誤ると赤字経営に陥る可能性もあるでしょう。

ここでは、知っておきたい土地活用の利回り目安や、利回りの計算方法について解説します。

土地活用での利回りの目安

まずは土地活用における利回りの目安を覚え、より利益を追求できる土地活用について考えていきましょう。

一般的には4~6%が利回りの目安

土地活用における利回りの相場は4~6%です。これ以下では、投資としてうまみの少ない土地活用法となります。

できれば利回り5%以上を確保しましょう。5%未満だと、借入金の返済を行った後にほとんど現金が残らなかった、ということも考えられます。

土地活用を始める際、多くの人が自己資金だけでは足りず借り入れを行います。借り入れの際にはどれだけの収益を上げられるかを算出し、それに見合ったローンを組まなければ経営はうまくいきません。利回り5%を確保するためには、年間収入が250万のアパートなら初期費用は自己資金を含め5,000万円に抑えましょう。

これに加え、考えたいのが経営にかかる費用です。年間の返済額と費用の合計よりも少ない家賃収入ではもちろん赤字になってしまいますから、必ず「返済金額以上の利益」を確保しなければいけません。

つまり、一番利益の大きな土地活用法は「投資が少なく利回りが大きいもの」となります。いくら利回りが大きくとも、投資金額に伴って借入金額が大きくなる、費用が掛かりすぎるような活用法は避けたほうがいいでしょう。

平均的な利回りで行える土地活用法について

4~6%の利回りで運用できる活用法は、月極駐車場、コインパーキング、新築賃貸アパート、中古賃貸アパート、太陽光発電などです。平均的な利回りの目安で行えるのは、メジャーな土地活用法であると言えます。

賃貸アパート経営

賃貸アパート経営では「利回り10%」といったようなうたい文句を見ることもありますが、実際には4~6%ほどが相場です。

とはいえ、賃貸アパートは立地条件によっても大きく左右されるため、好立地であれば平均以上の利回りを見込める可能性もあります。

東京23区内は空室率が低く安定した経営を行えるイメージがありますが、アパート運営にかかる費用や初期費用も多く、競争率も高いためどうしても利回りは低くなります。

駐車場経営

土地活用の中でも、駐車場経営は利回りが低い部類になります。駐車場経営も立地に大きく左右されますが、住宅街の中にある月極駐車場などは特に利回りが低いでしょう。

しかし繁華街にあるコインパーキングなら、駐車場経営の中でも高めの利回りが期待できます。ただしコインパーキング用の設備を導入したり、管理人の人件費も必要になるため大幅にいい利回りが期待できるわけではありません。

太陽光発電

設備にあまり投資したくないのであれば、太陽光発電を行ってもいいでしょう。実質利回りは5%ほどと言われていますが、日当たりや降雪の有無でも変わります。

太陽光発電はメンテナンス費用が年間初期費用の1~3%と意外に大きく掛かりますので、その点には注意が必要です。

7~8%が利回りの目安となるケース

さらに高利回りの土地活用法もあります。戸建て賃貸、サービス付き高齢者向け住宅、有料老人ホーム、トランクルームなどです。

しかしすでにある土地を利用するときには、有料老人ホームなど大規模な経営でなくともアパートでも初期費用をかけないことで高利回りを追求することも可能です。

どのような土地活用法を考えていても、「初期費用をかけすぎない」ことが成功の秘訣です。

2種類ある利回りに注意

ここまで土地活用の利回りについて解説してきましたが、実は利回りの計算方法は2種類あります。とても高い利回りをうたう土地活用法も多々存在していますが、それはこれまでに説明してきた利回りとは計算方法が違うからかもしれません。

利回りの計算方法を詳しく知らず、「高い利回りで高収益を」と宣伝している土地活用法を行ったのに、実際に経営してみると思ったように収益が上がらなかった、ということもあります。賢い土地活用を行うために、必ず自分でも利回りを計算してみましょう。

表面利回りとは

表面利回りとは、土地活用を行う際の費用等を計算に入れず、土地活用で得られる収益から単純に初期費用を割って導き出される数値です。

つまり表面利回りで導き出される利回りはあくまでも概算であり、実際の収益見込みと大幅に外れてしまう可能性が高くなります。

表面利回りの計算方法

では実際に表面利回りの計算方法からいくつかの例題をもとに計算してみましょう。

表面利回り計算式「表面利回り=収入÷初期費用」

例1. 購入価格が3,000万円のアパートの年間家賃収入が300万円だったときには、「300万円÷3,000万円=10%」、表面利回りは10%になります。

例2. 整備に200万円かかった駐車場の年間収入が60万円の時には、「60万円÷200万円=30%」、表面利回りは30%とかなり高くなります。

例3. 初期費用に1,000万円かかった太陽光発電の売電収入が年間90万円だったときには、「90万円÷1,000万円=9%」、表面利回りは9%です。

このように、実質利回りだけを見るといずれも大きな収益が出るように感じますが、実際にはアパートの維持費用、駐車場にかかる固定資産税、太陽光発電のメンテナンス費用などが発生するためここまでの利益は生まれません。

実質利回り(NOI利回り)とは

利回りを計算する上で大切なのは、こちらの「実質利回り(NOI利回り)」です。実質利回りでは、表面利回りでは計算に含まれなかった維持費やメンテナンス費用も計算に含みます。その為、実質利回りで計算しておくと実際に土地活用した際にも現実の数値と同等、もしくはほとんど差がなく、安心して経営が行えるでしょう。

実質利回りを計算する上で、考えておきたい費用には主に次のようなものが挙げられます。

  • 土地・建物にかかる固定資産税や都市計画税
  • 修繕費
  • 水道光熱費
  • 人件費
  • 保険料
  • 原状回復費用(アパートやマンションの時)
  • 広告費用

このように収入に対して費用として支出されるものも多くあります。アパート経営では、家賃収入の5~10%程度を費用として考えて計算してみましょう。

実質利回りの計算方法

先ほど表面利回りの計算で紹介した3つの例に費用を加え、実質利回りを計算してみましょう。

実質利回りの計算式「(収入-経費)÷初期費用」

例1. 購入価格が3,000万円のアパートの年間家賃収入が300万円、費用が年間35万円だったときには、「(300万円-35万円)÷3,000万円=約8%」、実質利回りは約8%となり、アパート経営の平均よりも収益性の高い利回りであることがわかります。

例2. 整備に200万円かかった駐車場の年間収入が60万円、維持費が35万円の時には、「(60万円-35万円)÷200万円=12.5%」、実質利回りは12.5%となり、先ほど計算した表面利回りとは大きな差が生まれます。

例3. 初期費用に1,000万円かかった太陽光発電の売電収入が年間90万円、年間メンテナンス費用が30万円だったときには、「(90万円-20万円)÷1,000万円=7%」、実質利回りは7%です。

重要なのは実質利回り

表面利回りと実質利回り、両方を同じパターンで計算することで、どれだけ実質利回りが大切かお分かりいただけたかと思います。

どのような土地活用を行う時でも必ず費用が発生しますから、費用を計算に含まない表面利回りだけで経営を考えていくのはとても危険です。

土地活用法の平均的な利回りは4~6%、高くても8%程度ですから、「利回り10%!」という気になる土地活用のチラシを見かけたときには「表面利回りか、実質利回りか」直接会社に問い合わせてみるといいでしょう。

まとめ

人気の土地活用法であるアパート経営でも、平均的な利回りは4~6%です。アパートの大家募集の広告に高利回りと記載されているときには、「大げさな収入計算ではないか」「表面利回りのみの計算ではないか」よく確認してみましょう。

特に、土地活用の宣伝を行うウェブサイトでは大げさな利回り表記も多くみられます。自分で計算してみてもわからない、自信が持てないときには「土地活用のプロ」に相談することをおすすめします。

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