コインランドリー経営は儲かる。そんな話に釣られてはじめてみようと考えている人も少なくないでしょう。アパート経営などと違い、コインランドリーは毎日確実にお金を稼いでくれますし、なんといっても全く人件費がかかりません。
初期投資額は1,000万円ほどかかりますが、毎月の管理維持費がほとんどかからず、キャッシュフローはプラスとなるため、借金の返済や家賃等はコインランドリーの売上から支払うことができます。
しかし、これも利用者あってのこと。となれば多くの利用者を確保するためにも、料金設定は重要なポイントとなってきます。他より高くてはリピーター客を掴めず、ほかに流れていくばかりで、望んだ収益を上げることはできません。
そこで今回はコインランドリーの適正な利用料金はいくらなのかを検証していきます。
コインランドリーの料金相場はいくらなの?
それではまず物価が全国の中でも高いと言われる大都市の東京(新宿や渋谷)と大阪のコインランドリー料金の相場がいくらなのかを見ていきましょう。
東京(新宿や渋谷)の相場
東京だからコインランドリーの利用料金も高いと思われている方も多いことでしょう。料金の地域差を計る上でも、日本一物価の高いと言われる東京の利用料金は気になってくるところです。
東京の中でも今回は人の流れが多い新宿や渋谷の相場を見ていきます。新宿と渋谷とで一体いくらの料金さがあるのかと興味津々でしたが、実際のところこの2者に開きはなく、大体下記の料金となっています。
- 洗濯機(7キロ~9キロ) 1回あたり200円~400円
- 洗濯機(20キロ以上) 1回あたり600円
- 乾燥機(7分~10分) 100円
大阪の相場
それでは次は東京に次ぐ大都市の大阪です。大阪のコインランドリーは株式会社SANYOか、AQUA(アクア)の洗濯機がメインで利用されています。よって設備投資による利用料金差が出てくることは考えられないと予測できます。
事実、大阪市内ではその利用料金に差は見られず、下記のとおりとなっています。
- 洗濯機(~4.5キロ) 1回あたり200円
- 洗濯機(~7キロ) 1回あたり300円
- 乾燥機(8分~10分) 100円
先ほどの東京の料金とほぼ変わらないことがお分かりいただけるでしょう。
コインランドリーの料金相場に地域差はない
東京と大阪のコインランドリー料金はほぼ同額。しかし、これは同じ大都市だからという理由ではないのです。実はコインランドリーの料金相場には大きな地域差はありません。
下記のように物価や家賃が高いと言われる東京や大阪と地方の料金を比較しても、ほぼ変わらない料金設定となっているのです。
(地方のコインランドリー料金)
- 洗濯機(7キロ~9キロ) 1回200円~400円くらい
- 乾燥機(10分) 100円くらい
物価の高い東京や大阪だからといって、コインランドリーの利用料金も同様に高いというわけではないのです。
あるサイトが男女不問で全国100人を対象にアンケートを行った内容からも、コインランドリーの利用料金に地域差がないことが見て取れます。そのアンケートは1回にかかるコインランドリーの利用料金の回答を集計したもので、下記の結果となっています。
- 1,000円以内 73人
- 1,000円超え 27人
1,000円以内に収まっている人が73人と圧倒的なことからも、コインランドリーの利用料金に地域差はないことが見て取れます。
コインランドリーの料金設定
コインランドリーの利用料金は決して全国一律と言うわけではありませんが、大きな料金差はないのが実情です。それを踏まえた上で、適正料金を設定するためにその基準値となる適正価格について紹介していきます。
これからコインランドリー経営に取り組もうという人は、周辺の可動コインランドリーの状況確認も必要ですが、これから紹介すれる料金をひとつの基準値とすればいいでしょう。
洗濯機の料金設定
洗濯機の利用料金は一部の某有名チェーンは少々割高になっていましたが、そのほかは概ね同金額となっており、使用する洗濯機容量によって下記のように変わってきます。
8キロタイプ(30分) 300円
洗濯量目安 シャツ20枚、タオル30枚
13キロタイプ(30分) 500円
洗濯量目安 毛布1枚、羽毛布団1枚
20キロタイプ(30分) 700円
洗濯量目安 毛布2枚、羽毛布団3枚、コタツ布団1組
28キロタイプ(30分) 1,000円
洗濯量目安 毛布4枚、羽毛布団3枚、コタツ布団1組
ちなみに某有名チェーンの料金は下記のとおりです。
- 12キロタイプ(30分) 600円
- 17キロタイプ(30分) 800円
- 25キロタイプ(30分) 1,200円
有名チェーンとしてのブランドバリューと洗浄力が高いというウリが、少々料金に上乗せされているというところでしょう。
またドラム式の洗濯機の利用料金は通常の洗濯機よりも多い量が入るためか、下記のように若干高めに設定されています。
- ドラム式全自動(18キロ) 600円
ドラム式でない洗濯機だと20キロタイプ(30分)で700円ですから、本当に若干ではありますが利用料金は高めになっています。上記のタイプだとシングルサイズの毛布が一度に3枚洗うことができます。家の洗濯機では無理な量となるため、大物を洗うためにコインランドリーを利用する人も少なくありません。
周辺にあるコインランドリーと差別化して集客率を上げるため、初期投資費用は少々割高となりますがドラム式を導入するのもひとつの方法と言えるでしょう。
乾燥機の料金設定
それでは次は乾燥機の料金紹介です。2016年度の生活家電におけるスマート家電率の結果を見ても乾燥機は1%と低い割合となっているように、家に洗濯機があっても乾燥機がない家庭は未だに多くあります。
洗濯物の乾きやすい時期なら問題ありませんが、乾きにくい冬場や梅雨時期などの季節にはこの乾燥機利用を目的にコインランドリーを訪れる人も少なくありません。よって、コインランドリーの利用層の拡大のためにもその料金設定は重要となってくるでしょう。
そんな乾燥機の利用料金は下記のとおりです。
14キロタイプ(10分) 100円
乾燥時間目安 衣類・下着類30分~、毛布類40分~
25キロタイプ(8分) 100円
乾燥時間目安 衣類・下着類30分~、毛布類40分~、羽毛布団・コタツ布団40分~
乾燥させる衣類によって時間が変わるため、料金は変わってきますが、基本時間100円というのが乾燥機の利用料金設定となっています。洗濯機の利用料金設定はほぼ同一料金ですが、若干のバラつきが見られます。しかし、乾燥機の場合はそのバラつきが見られないのが大きな特徴と言えるでしょう。
また、コインランドリーに設置している乾燥機は家庭用と違い、業務用乾燥機という位置づけになるので、下記のようなメリットがあるため乾燥機だけを利用しにコインランドローを訪れる人も少なくありません。
- 乾燥後の洗濯物がフワフワになる
- 洗濯物に付いたダニを死滅できる
- 布団や毛布など大型の洗濯物が乾燥できる
- 家庭用よりも短時間で乾燥できる
乾燥機はコインランドリーでは欠かせない存在と言えるのです。
洗濯+乾燥の料金設定
時間がない方にとってコインランドリーで欠かせないのが、洗濯と乾燥が1つになっている洗濯機です。洗濯と乾燥が別々の場合には、コインランドリーに足を運ぶ回数が増えるため手間が掛かってしまいますが、これならばそんな手間もかからず洗濯から乾燥を洗濯機任せにできます。
特に洗濯機を持っていないという人にとっては、かなり重宝な洗濯機となってくるでしょう。そして、その気になる利用料金は下記のとおりです。
- 11キロタイプ(50分) 800円
- 16キロタイプ(60分) 1,200円
- 22キロタイプ(65分) 1,800円
両方の作業が一度にできることから、少々割高感はありますが、重要は必ずあるのでコインランドリーには必ず必要なアイテムとなってきます。