50坪、80坪、150坪の広大地で人気の土地活用

50坪、80坪、150坪の広大地で人気の土地活用

土地活用を成功させるポイントは、土地の広さと条件に合った活用法を選ぶことです。広い土地なら大規模施設を建設することもできますし、狭い土地ならビルやアパート経営といった活用法がおすすめです。

ここでは50坪、80坪、150坪など、広大な土地で行える土地活用法について解説します。

広い土地で人気の土地活用

50坪程度ならアパート経営も気軽に行えますが、150坪以上の広大地となると、利便性が悪くなるため活用法を間違ってしまうと全く収益が上がらないという事態も考えられます。土地活用を成功に導くため、活用法ごとの詳細について知識を深めておきましょう。

アパート経営

アパート経営は、どのような規模の土地でも適応する土地活用法です。あまりにも郊外にある土地には適しませんが、都市部ではなくても近隣にオフィスや工場があれば一定数の入居者が見込めます。

次のような特徴がある土地は、アパート経営に向いていると言えるでしょう。

成功しやすい家族向け賃貸の特徴
  • 保育施設・学校が徒歩30分圏内
  • 商業施設・金融機関が周辺にある
  • 公園や緑地がある
  • 閑静な住宅街
  • 悪臭や騒音がない
成功しやすい独身向け賃貸の特徴
  • 駅やコンビニに近い
  • コインランドリーが周辺にある
  • 飲食店が周辺に多い

アパート経営は相続税の節税にも有効なことから人気の土地活用法です。このように収益の出る見込みのある土地に建設することで、税対策だけではなく老後の資金源にも利用できるようになるでしょう。

初期費用

アパートの建築費用は、坪単価50~100万円となっています。例えば50坪の土地で建ぺい率が60%、総2階建てのアパートを建設したと仮定すると、建坪は30坪、延べ床面積は60坪となります。

単純に坪単価をかけると、このアパートの建設費用は1棟で3,000~6,000万円です。木造ではなく軽量鉄骨や鉄筋コンクリートのアパートや、外観や内装にこだわったアパートを建設するとどんどん初期費用は高くなります。

しかし質素なアパートは築年数が経つごとに入居率が下がる可能性もあり、費用と収益のバランスをよく考えて建設する必要があります。利回りはおおよそ5~15%です。

経営方法

アパートの経営方法には、自己管理、一般管理、一括借り上げの3種類があります。

自己管理による経営の特徴

自己管理では、入居の宣伝や仲介のみを業者に依頼し、管理その他は経営者自らが行います。その分利益も大きくなりますが、比例して雑務も増えるため、時間があり経営に関する業務を苦に感じない方に向いている経営方法です。

一般管理による経営の特徴

一般管理では、経営者と入居者の間に管理会社が入り、すべての管理業務を管理会社が行うため、面倒な業務から解放されるというメリットがあります。ただし管理費として、収入の3~5%を管理会社に支払わなければいけません。

入居者からのクレーム対応などにも管理会社が応じてくれる経営方法ですので、なるべく負担なくアパート経営したい方に向いています。

一括借り上げ

一括借り上げは「経営に関することすべてを管理会社に任せる」経営方式です。一括借り上げにすると全く不安なくアパート経営ができ、しかも入居状況に関わらず一定の収入を得られるというメリットがあります。

一括借り上げの場合、ローンでアパートを建てているときには、将来金利が上がっても収益を確保できるのかよく計算しましょう。

ランニングコスト

アパートは建てたら終わりではなく、経営している間は様々なコストがかかります。共用部分の水道光熱費、ローンの支払い、リフォーム・メンテナンス代、固定資産税、入居者募集の広告費などが必要です。

ローンによってアパートを建設したときには、収入と支出のバランスをよく考えましょう。

駐車場経営

駐車場経営はアパートよりも手軽に始めることができ、手持ちの資金状況に応じた経営を展開できます。

駐車場経営に向いている土地
  • 近くに繁華街がある
  • アパートやマンションの多い住宅街近く
  • 広い道路に面しており間口が広い

駐車場経営は、将来土地を売却しようと思っている方に特におすすめです。駐車場経営の利回りは立地条件によって大きく異なります。郊外であれば1台当たり月数千円ですが、都心部であれば数万円になることもあります。

初期費用

駐車場経営は、すでに整地されている土地であれば初期費用がほとんどかかりません。ただしコンクリートやアスファルトを敷き、排水溝なども設置するのであれば、車一台分当たり10~30万円ほどの費用が掛かります。

経営方法

駐車場経営では、「月極駐車場」と「コインパーキング」があります。月極駐車場の場合には、ランニングコストが少ないのが特徴です。

コインパーキングの場合、多くが一括借り上げ方式となっており、地主は毎月決まった額を駐車場の運営会社から受け取ります。どちらもほとんど手間はありませんが、その分収益は少なくなります。

土地を貸す

自分で建物を建てるのが難しいときには、土地だけを貸し出すという方法もあります。50坪程度ならコンビニが、150坪以上の広大な土地であれば介護施設や商業施設建設用地として貸し出すことができます。

土地の用途ごとで貸し出しに向いている土地の特徴が異なります。

コンビニ経営に向いている土地
  • 周辺に競合するコンビニがない
  • 周辺が住宅街
  • 駅に近い
  • 郊外でも大きな道路に面した土地
介護施設に向いている土地
  • 郊外
  • 駅や住宅街から遠い
  • 静かな土地
商業施設が向いている土地
  • 住宅街に近い
  • 広い道路に面している
  • 駐車場も確保できる広さ

土地を貸し出して活用する場合、契約内容等に不利がないかしっかり確認しましょう。

初期費用

土地の貸し出しでは、貸主が建物を建てるか借主が建てるかによって初期費用が異なります。

コンビニやビルなどでは貸主が建物を建てることもありますが、介護施設や商業施設は借主側が建てることが多いでしょう。借主側が建物を建てるのであれば、初期費用は掛かりません。

貸し出し方法

土地に貸主側が建物を建て、土地と建物の両方を貸し出す方法が「リースバック方式」、土地だけを企業に貸し出す方法は「事業用定期借地方式」と呼ばれます。

リースバック方式の場合初期費用は掛かりますが、賃料収入も大きく、経営がうまくいけば貸主側としてもうまみの大きい土地活用法となります。

コンビニであれば建設費用も戸建て住宅と同程度のため、リースバック方式で貸し出すオーナーも多いでしょう。利回りも10~20%の高水準が期待されます。

事業用定期借地方式では、初期費用が掛からない分賃料収入も少なくなりますが、小さなリスクで土地活用を始められるというメリットもあります。

ただし事業用定期借地方式は契約期間が10年以上と定められており、この先土地を利用する予定がある場合には向きません。

トランクルーム経営

トランクルーム経営は近年注目を集めている土地活用法です。トランクルーム自体の需要が伸びており、アパート経営やその他の土地活用法に向かない土地でも始められるのがトランクルーム経営の魅力です。

初期費用

トランクルームには「コンテナ型」と「屋内型」があります。

屋外にコンテナを設置するコンテナ型の場合、初期費用は1坪あたり10~20万円程です。50坪なら600万円ぐらいになります。

屋内の一部を仕切ってコンテナルームとする場合、すでにあるビルの一室を利用する等であれば200万円ほどの初期費用で始めることができます。いずれにしても少ない投資で始められる土地活用法と言えるでしょう。

利回りは需要によって30%まで延びる可能性もあり、ローリスクハイリターンが期待できます。

経営方法

トランクルーム経営では「業務委託」「リースバック」「事業用定期借地方式」「個人運営」のいずれかの経営方法を選ぶことになります。

「業務委託」では、オーナーが土地だけではなくコンテナ等を準備し、トランクルーム業者が集客と運営を行います。オーナーの収入はトランクルームの稼働率により異なり、収入から手数料を業者に支払うのが特徴です。

同じくオーナーが設備等を用意し、業者が管理をする「リースバック方式」では、稼働率に関わらず固定収入を得ることができます。

「事業用定期借地方式」は土地のみを業者に貸し出し地代を受け取り、トランクルームにかかる費用や経営は業者が行います。収入は最も少なくなりますが、リスクはありません。

「個人運営」ではすべてを自分で用意し、経営もオーナー自身が行います。そのため収入は最も大きくなりますが、多くの人の所有物を預かるトランクルームは管理が大変であるというデメリットもあります。

ソーラー経営

日当たりのいい土地であれば、郊外や山間部でも気にせず土地活用を行えるのがソーラー経営です。

ソーラーパネルのオーナーは、自分の土地にソーラーパネルを設置し、電力会社に発電した電力を売電することで収入を得ることができます。

ソーラーパネルを建設するため、ある程度の初期費用が必要になります。しかし国の定める「再生可能エネルギー固定価格買取制度」により、10kw未満なら10年間、10kw以上なら20年間一定額で電力を買い取ってもらえるため「安定して長期収入が見込める」と人気の土地活用法となっています。

利回りは5~10%で安定しており、活用できない安価な土地を持て余しており、安定した収入を得たい方にはおすすめの方法です。

初期費用

ソーラーパネルの設置の平均費用は、坪単価10~15万円ほどです。50坪なら500万円、150坪なら1,500万円からの費用がかかると考えておきましょう。

ソーラーパネルの場合、初期費用だけではなくランニングコストも必要です。掃除や点検といったメンテナンス費用、保険、固定資産税などで1kw当たり6,000円/年程度のコストがかかりますので注意しましょう。

※平均年間発電量は、ソーラーパネルの設置面積50坪で17kw、100坪で33kwとなっています。

まとめ

50坪以上の広い土地を持て余している方は、このように様々な土地活用法で収入を得ることができます。

ローリスクで始めたいのなら駐車場経営や事業用定期借地方式による土地の貸し出し、トランクルーム、ソーラーパネルがおすすめです。

立地条件が良く、リスク以上の収入を見込めるのであれば、アパート経営やリースバック方式での土地活用が向いているでしょう。

土地の活用方法で迷ったときには、様々な土地活用法を提案できる不動産業者に詳細を聞いてみることをおすすめします。

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