中国の「Alipa(アリペイ)」はAirbnbで使えるのか?

中国では現在、決済時のキャッシュレス化が急速に進んでいます。このような背景を受けて、中国人観光客が多く訪れる日本国内のデパートやスーパーマーケット等では、アリペイで決済できるよう、新しい決済システムの導入が盛んに行われています。

このアリペイによる決済はAirbnbでも可能であることをご存知でしょうか。しかしそのためには、ホスト側も覚えておきたいことがいくつかあります。

今回は、Airbnbでアリペイを導入する際に必要なことや注意点についてお伝えします。

Airbnb でのAlipayを使用する際の注意点

まずは、ホスト側が知っておきたいアリペイ使用の際の注意点についてみていきましょう。

28泊未満の予約と28泊以上では手続きが異なる

アリペイを利用できるのは、中国国内にいるゲストのみです。さらにアリペイによる決済を選択した時、28泊未満の予約と28泊以上の場合では手続方法が異なります。

28泊未満のとき

28泊未満の予約の際にアリペイを選択すると、ゲスト側はクレジットカードと同じく直接決済の手続きを行わなければいけません。

といっても難しいことではなく、アリペイアカウントとAirbnbアカウントを連携するだけです。アカウント連携をしておけば、ゲスト側は支払いでアリペイを簡単に利用できるようになります。

28泊以上のとき

28泊以上のときにアリペイを決済方法として選択すると、自動でアリペイのサイトに飛ばされてしまいます。その後、アリペイにログインし決済を完了させ予約は完了です。

28泊以上でアリペイを利用すると、予約代金を全額支払った後に予約リクエストがホスト側に届きます。ホスト側は、ゲストに対し24時間以内に予約できるかどうか正式な回答をしなければいけません。

ここでリクエストを承認すると予約完了です。ホスト側が予約を撤回した、返答しないまま期限切れになってしまったというときには、ゲスト側にアリペイから全額返金が行われます。

返金時、ゲストのアリペイアカウントに返金が反映されるのには時間がかかることも覚えておきましょう。

入金までに時間がかかる

アリペイを利用することで、ゲスト側は簡単にAirbnbの予約が取れるようになります。しかしそれを承認すると、アリペイからホスト側に入金されるまで時間がかかってしまうため注意が必要です。

Alipayとは

最後に、そもそもアリペイとはどのようなものなのか詳しく紹介します。アリペイとは、中国アリババグループが展開している決済サービスです。

もともと、中国国内でコピー品や詐欺商品が横行していたことから、「安心・安全に買い物ができるよう」第3者の立場で消費者を守るシステムとして利用されてきました。

アリペイを使って通販から商品を購入すると、購入代金として支払った分は一度アリペイが預かる形になります。商品が購入者のもとに届き、その商品に間違いがないことがわかった時点で販売側へアリペイから購入代金を支払います。

もしここで商品に不具合があれば、商品代金は販売側へ支払われません。不具合のあった商品は返品され、購入代金はアリババから購入者に返金されます。

このシステムが中国で人気となり、その後アリペイは拡大を続け、現在ではあらゆる決済サービスに利用されるようになりました。水道光熱費の支払いや航空券の購入までアリペイで行うことができ、しかもほとんどの場合手数料がかからないことから、中国国内では多くの人がアリペイを利用しています。

会員登録数

アリペイのユーザー数はすでに5億人を超えています。中国の人口は約13億9000人ですので、中国国内でどれだけの支持を集めているのかがよくわかります。

一日の平均取引数も1億7500万件と、日本の電子マネーとは桁違いです。中国人観光客向けに、中国国外でも決済できるよう普及が進んでいます。

特徴

アリペイの特徴は、オンライン決済のリスクを軽減できるという点にあります。先程も触れたとおり、中国国内ではコピー商品や詐欺が横行していること、それに加え偽札が流通しているのではないかといわれていることから、アリペイを利用することによって消費者も販売者も守られる形となります。

アリペイを利用する際には、銀行口座からアリペイへお金をチャージしておく必要があります。Suicaのような電子マネーを想像するとわかりやすいでしょう。

もともとはアリババグループの運営するECサイトで利用するために生まれましたが、現在では、中国国内であれば日常生活に必要なサービスほぼ全てに利用できます。

アプリはお財布機能も有しており、店頭でもアリペイ決済が可能です。その他送金機能、割り勘支払い機能、預金機能もあります。

まとめ

中国国内に多くのユーザーを抱えているアリペイは、Airbnbの決済方法としても利用できます。ただし、28日を超える長期滞在の場合には支払い手続きが異なるため、返金対応が遅れてしまうこともあり、ホスト側も注意しておかなければいけません。

中国では日本よりもキャッシュレスが急速に進んでおり、この先も中国独自の決済サービスが増えていく可能性があります。Airbnbのホストは、そういった国際状況も敏感に読み取り、今後のサービスにつなげていきましょう。

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